8月14日に69608まで上昇した日経平均は19日に65133まで反落しました。69608が第1MCの天井であったと判断できるのかどうか説明します。また、今号ではここから数ケ月にわたるトレンドに関する分岐点を解説しています。
今週のサマリー
・現状:7月29日の安値60448をプライマリーサイクル(PC)ボトムと確定。今週はそこから新規PCの4.0〜4.5週目。
・想定:新規PCと同時に新規35週サイクルもスタート。次の顕著なボトムは2027年前半まで、おそらく春頃までに。
・注目:8月14日の69608まで2.5週の上昇。これが第1MCトップであったかどうかは今週の動き次第(後述)。
メインチャート

このチャートでのポイント
- 2025年4月から赤色のチャネル内部を上昇中。7月29日のPC/35週サイクルボトムもチャネル下限近くで反発しており、上昇トレンド変わらず。
- 60448は現行PC/35週サイクルの始点。よってこれを割れれば現行サイクルは弱気転換。
- チャート上も今後の60448割れはチャネル下限割れが確実に→強弱の分かれ目
現状の整理
大きな枠組み:各サイクルの現在位置
2026年8月第4週(8月24日〜28日)時点での各サイクルの位置は以下の通りです。下に行くほど小さなサイクルとなります。大きなサイクルの動きは小さなサイクルに対して影響を及ぼす(支配性を発揮する)と考えられています。
サイクル | 周期 | 現在の位置 | 状態 |
|---|---|---|---|
11年(132ケ月)サイクル | 110〜154ケ月 | 76.5〜77.0ケ月目 | サイクル中盤 |
66ケ月サイクル | 55〜77ケ月 | 16.0〜16.5ケ月目 | サイクル前半 |
33ケ月または22ケ月サイクル | 28〜39/18〜26ケ月 | 16.0〜16.5ケ月目 | サイクル中盤から後半へ |
16.5ケ月または11ケ月サイクル(存在は未確認) | 14〜19/9〜13ケ月 | 0.5〜1.0ケ月目/4.5〜5.0ケ月目 | 16.5ケ月であれば60448から新規サイクルスタート、11ケ月ならサイクル序盤 |
35週サイクル | 27〜43週 | 4.0〜4.5週目 | 7月29日の安値60448から新規サイクル |
PC(プライマリーサイクル) | 12〜20週 | 4.0〜4.5週目 | 7月29日の安値60448から新規サイクル |
第1MC(メジャーサイクル) | 5〜7週 | 4.0〜4.5週目 | 7月29日の安値60448から新規サイクル |
月単位で考える最も大きなサイクルは、2020年3月安値16358を始点とした132ケ月(11年)サイクルで、現在サイクル中盤(76.5〜77.0ケ月目)を進行しています。次のボトムは2031年3月を中心に、2029年5月から2033年1月のあいだに訪れると想定しています。

このサイクルはさらに66ケ月×2で分割されている模様で、61.0ケ月目の2025年4月に30792で顕著なボトム(66ケ月サイクルボトム)をつけています。そこから後半の66ケ月サイクルが始まっていますが、現在はまだ16ケ月目ということもありサイクル前半といってよい段階です。このサイクルが強気であれば、あと数年は上昇傾向が相場を支配するものと考えられます。ただし、上述の132ケ月サイクルの中の後半サイクルですので、弱気になる可能性というのも一定存在すると思われます(132ケ月サイクルボトムに向けては、相当規模の下落が発生してもおかしくない)。
さらに66ケ月サイクルの内部を見ると、前サイクル(2020年3月〜2025年4月)は22ケ月×3に分割されましたが、現行サイクルも同じ構造を示すかどうかはまだわかっていません。可能性があるのは33ケ月×2か、22ケ月×3のどちらかです。いずれにしても現在は16ケ月目ですので、33/22ケ月サイクルの中盤から後半にかけて進行している、と大まかにはいえるでしょう。
また、33/22ケ月サイクルはさらに2分割(ハーフサイクル)されることがありますので、16.5ケ月、もしくは11ケ月サイクルが存在している可能性があります。この点から見れば3月安値の50558は11ケ月サイクルのボトム(11.5ケ月目)であったかもしれません。すると現在は新規11ケ月サイクル、つまり22ケ月サイクルの後半が始まったとする見方も可能であり、これは相応の強気を意味します。
いっぽうで16.5ケ月サイクルが存在するのであれば、直近のPC/35週サイクルボトムである60448が、16.5ケ月サイクルのボトムであった(15.5ケ月目)のかもしれません。ただしこのことが即、16.5ケ月サイクルの存在を確認するものではありません。実際、60448までの下落は2025年4月以降の上昇チャネル(緑色)に収まった標準的な規模でした。ハーフサイクルボトムからイメージされる、元のサイクルを二つに分断する強烈なボトム、という印象からは遠いものです。
結局、ハーフサイクルの存在は現時点では不確実であり、22ケ月サイクル、もしくは33ケ月サイクルの後半(16.0〜16.5ケ月目)を進行、という認識にとどめて観察していくことが安全だろうと考えています。
ポイント:PC・35週サイクルともに底打ちし、新規サイクルスタート
下位サイクルのうち、もっとも主要なサイクルであるPC(プライマリーサイクル)については、冒頭にも触れたとおり、3月31日始点のものが7月29日(PC17.0週目)でボトムアウトし、同時に新規PCがスタートしたところです。前PCは上昇12.0週、下落5.0週の強気を示したことになります。
PCよりひと回り大きな35週サイクルについても、昨年11月19日の安値48235始点のものが7月29日60448で36.0週を以ってボトムアウト。こちらも上昇31.0週、下落5.0週と、明確な強気でした。
このようにPC・35週サイクルともに前サイクルが強気であったことから、新規サイクルも同様に強気となる可能性は高いといえます。しかし、上位サイクルである22ケ月、もしくは33ケ月サイクルにおいては後半戦を進行することになりますので、これらのサイクルは今後天井をつけにいくタイミングがどこかで発生することでしょう(あるいは最も弱気のケースでは2026年6月の72831が天井であったかもしれません)。
サイクル | ボトム時間帯 |
|---|---|
22ケ月サイクル(仮定) | 2026年10月〜2027年6月(中心時間帯:2月) |
35週サイクル | 2027年2月〜5月(中心時間帯:3月第5週/4月第1週) |
また、始まったばかりの新規35週サイクルのボトム時間帯について触れておくと、それは2027年3月第5週/4月第1週を中心とした、2月から5月のあいだと考えられます。これは22ケ月サイクル(仮定)のボトム時間帯と重複していますので、来春のどこかで訪れるボトムが、規模の大きな下落を経験することになるのではないかと見ています。遅くとも来年の前半までに顕著なボトムが生じる、との見方もここから出ています。
直近の動きと見通し
8月第3週(8月17日〜8月21日)の日経平均は、週前半に7万円回復をうかがう強さを見せたものの、週半ばに失速する展開でした。17日に69225まで買われる場面がありましたが、18日・19日と2日続けて1700円超・2100円超の大幅安となり、19日には65133まで水準を切り下げています。週後半は米国株高を支えに反発したものの、週末21日は消費関連株の売りで66016まで押し戻されて取引を終えています。
市場では、米欧の長期金利上昇によるAI・半導体関連株の割高感修正や、中東情勢の再緊迫、韓国・台湾ハイテク株安の連鎖が重荷となった模様です。

日足チャートです。7月29日の安値60448から8月14日の69608まで上昇後は大きめの調整となっています。ただし8月7日の64651、3日の62703といった水準はまだ維持していますので、日足レベルでの高値安値の切り上がりは継続中です。

週足チャート。日足同様大きく調整していますが、8月3日の62703を維持するうちは高値安値の切り上がりは維持と見られます。
PCの内部構造
3月31日を始点とする前PCは、MCと½PC(ハーフプライマリーサイクル)の混在するタイプ(コンビネーション・パターン)として、7月29日の60448で終了しました。

現在、PC・35週サイクルとも60448から新規サイクルがスタートしており、今週は4.0〜4.5週目。新規PC開始時は通常3〜5週程度の上昇が見込まれます(おそらく第1MC)。
8月14日の69608までは2.5週上昇し、その後65133まで1.0週下落しています。69608を第1MCトップと見ることも可能ですが、上昇期間がやや短い印象。第1MCが下位サイクルであるトレーディングサイクル(TC)で二分割された可能性も否定できません。もしそうであれば、第1MCの後半である5〜6週目にかけて再上昇する動きが考えられます。これは69608を超えることになりますし、最も強いものであれば72831超え(最高値更新)すら視野に入るかもしれません。
いっぽう、週を通してそうした上昇が見られず、逆に安値を探りにいくようであれば、69608が第1MCトップであったと見たほうがよいでしょう。さらにはMCボトムの時期までまだ2〜3週程度あると見込まれることから、この期間は下落優勢となり得ます。これはPC始点である60448を再テストする可能性が高まることを意味します。60448割れは現行PCばかりでなく35週サイクルをも弱気サイクルと判断する根拠となりますから、今後数ケ月にわたって下落トレンドが継続すると見ることになるでしょう。
もし22ケ月サイクルが存在するのであれば現在16.0〜16.5ケ月目ですので、22ケ月サイクルボトムに向かって数ケ月程度の下落が生じても不思議ではありません。
また上述したように72831超え(最高値更新)が起こるケースだとしても、その動きが22ケ月サイクル(そして下位サイクルである35週サイクル、PCまで)の天井を作るものになる可能性があります。
いずれにしても、目先第1MCは9月第2週前後(8月末から9月中旬)にボトムをつける場面が来ると考えられます。まずはそのときのボトム水準がどのあたりになるかに注目しています。
シナリオ整理
シナリオ | 想定される動き | 注目水準 / 時期 | 現時点の評価 |
|---|---|---|---|
メイン:60448開始の現行PCが強気 | 上昇期間が長い | 天井は9月下旬以降 | ○(中期サイクルが左右) |
サブ:60448開始の現行PCが弱気 | 下落期間が長い | 天井は9月下旬より前で、最終的に60448割れ | ○(中期サイクルが左右) |
メイン:上述してきたように、7月29日の60448で前PC・前35週サイクルは終了し、現在はおのおの新規サイクルがスタートしています。
はじまったばかりの現行PCのボトム時間帯は、11月第3週を中心として10月第4週〜12月第3週にかけて。このPCが強気だとすれば、天井をつけるのはサイクルの後半、つまり早くとも9月下旬以降と思われます。
現行35週サイクルについても、同様にボトム時間帯は2027年3月第5週/4月第1週を中心として、2月〜5月のあいだと推測されます。このサイクルが強気ならば、天井をつけるのはやはりサイクル後半ですので、早くとも11月下旬以降でしょう。
逆に天井を早くに(=サイクル前半)つけてしまい、以降、高値更新に失敗するならば、それはトランスレーションの観点からサイクルが弱気に転ずるシグナルです。PCが弱気ならば天井は9月下旬より前に、35週サイクルが弱気ならばその天井は11月下旬よりも前につける可能性が高くなるということです。
価格の観点からは、現行サイクルの始点である60448は強弱を分ける絶対基準となります。これを割れることがあれば、PC・35週サイクルともに弱気に転換したと見なすことになります。
中期サイクル展望
PCや35週サイクルの上位には、2025年4月安値を始点とした33ケ月サイクル、もしくは22ケ月サイクルのどちらかが存在すると考えられます。さらにはそれらのハーフサイクルとして、16.5ケ月、あるいは11ケ月サイクルも仮定可能です。ただしハーフサイクルについては「大きな枠組み:各サイクルの現在位置」セクションでも述べたように、その存在は不確実ですので、いったん保留することが望ましい。
そのうえで、2020年3月から2025年4月までの前66ケ月サイクルが22ケ月サイクル×3で構成されていたことを、現行66ケ月サイクルも踏襲する可能性として考えてみたいと思います。
22ケ月サイクルは通常18〜26ケ月の幅を持ちます。8月現在16.0〜16.5ケ月目に位置しており、確実にサイクル後半といえますし、最も早いケース(18ケ月)ではサイクル終盤の可能性すらあります。このことから22ケ月サイクルの天井の到来を考慮する必要が出てきます。それは今後数週から数ケ月のあいだに生じる可能性があり、あるいはひょっとすると6月の72831であったかもしれない、ということです。

中期サイクルを月足チャートで見た場合、ここまで緑色の上昇チャネルの中を一貫して上昇していることがわかります。直近では7月安値の60448がチャネル下限でサポートされました。よって今後の60448割れはあきらかにチャネル下限割れを引き起こし、チャート面から上昇トレンド終了を警告することになるでしょう。
22ケ月サイクルの標準的なボトム時間帯は2027年2月を中心に、2026年10月〜2027年6月のあいだ。これは顕著なボトムが2027年前半までに生じる可能性を意味しており、「ポイント:PC・35週サイクルともに底打ちし、新規サイクルスタート」セクションでも述べたように、現行35週サイクルが2027年春頃に底打ちする見通しと合わせて、比較的実現可能性の高いボトムになると見られます。
22ケ月サイクルボトムは、さらに上位の66ケ月サイクルや132ケ月サイクルのボトムに比べれば規模は小さいであろうものの、2025年以来の上昇トレンドにおいて初めての顕著な底が形成される可能性があります。それは上で述べたように月足チャートの上昇チャネル下限の下抜けを伴ったものになると思われます。
仮にそれでも上昇トレンドの大勢に影響が及ばないとしたら、最終的には33ケ月サイクルが存在することを考えねばならないでしょう。
目先の注目ポイント
60448からPC/35週サイクルがスタートしています。8月14日の69608までは2.5週の上昇。これがMCトップなのか、一回り小さなTCトップなのかは今週の動きに委ねられます。第1MCが後半の上昇を残しているのであれば上昇優勢、すでにトップをつけているのであればMCボトムに向けて下落優勢となるでしょう。60448割れで中期の見通しが弱気転換することに御注意ください。
なお、波動分析側の想定を加味すれば、天井が9月上旬ごろまでに訪れる可能性もあります。あわせて波動分析を御覧ください。
用語について
用語 | ざっくり言うと |
|---|---|
プライマリーサイクル(PC) | 日経平均では平均16週(12〜20週)で1周する相場サイクル。 |
ハーフプライマリーサイクル(½PC) | PCを前半と後半に分割する小規模サイクル。MCよりは大きい(8〜11週)。 |
メジャーサイクル(MC) | 平均6週(5〜7週)で1周する小規模サイクル。PCの中に3〜4個含まれる。 |
35週サイクル | 平均35週(27〜43週)で1周する中規模サイクル。2個から3個のPCを含む。 |
PCトップ/ボトム | プライマリーサイクルの天井/底。PCボトムは新しいプライマリーサイクルの始点。 |
½PCトップ/ボトム | ハーフプライマリーサイクルの天井/底。 |
MCトップ/ボトム | メジャーサイクル(=6週サイクル)の天井/底。 |
TCトップ/ボトム | トレーディングサイクル(2〜3週)の天井/底。 |






