日経平均株価波動分析 2022.03.17

日経平均株価日足チャート

(※長期チャートに合わせてラベリングの文字種を置き換えている。例:a→A、G→(g)など。)

上方スラストがようやく加速

安値切り上げのサポートラインが機能しており大きな上昇となった。高値26702

いっぽう3月1日から9日までの下落と同じだけの日柄(6.0日)が本日経過した。本日の上昇で相当がんばった(下落に対して87.2%の反発)ので波Eの始点27013が見えてきたが、それでも下落と上昇の力関係はようやく均衡に近付いたというレベルである。

通常のエリオットパターンであれば、その完了は最後の波が迅速に全戻しされることで確認される。

ここで「迅速」というのは最後の波にかかった時間よりも短い時間で、という意味だ。

たとえばフラットやジグザグが完了した場合、最後のC波が迅速に全戻しされることでパターン完了が確認できる。

拡大トライアングルの完了について

しかし拡大トライアングルは例外で、最後の波(E波)は全戻しされないか、全戻しされるにしても最後の波以上の時間を要する。よって早期のパターン完了確認が困難だと言える。

とはいえ直近の上昇についてはサポートラインの存在が濃厚であり、これが維持される限りは上昇トレンドとして見ていくことになるだろう(ただしラインの調整は必要かもしれない)。

27000水準の重要性

冒頭で波Eの始点27013が見えてきたと述べたが、今後この水準はいっそう重要になる。

まず3月9日から10日までの上昇に対して、15日の25219以降の上昇がエクステンションを生じるかどうかという点。

エクステンションの最低条件は161.8%以上なので、26960、おおざっぱに言って27000水準が必要になる。波形にもよるが、エクステンションを生じれば現在進行中の上昇がインパルスである可能性も出てくる。

昨年9月以来のパターン完了も視野に

さらに重要なのは、昨年9月高値以降のパターンが完了したかどうかを測る目安が27000より少し上のところにあることだ。

ダイアメトリックフォーメーションの例
ダイアメトリックフォーメーション

9月以来のパターンにおいて最も顕著な上昇が見られたのは、10月から11月にかけての5.5週間+9.8%の箇所であった。仮に今後これを凌ぐ速度と値幅の上昇が生じれば、3月9日の24681で下落パターンが完了した公算が大きくなる。

具体的には4月15日までに27093以上の水準を達成できればこの条件を満たすため、今後1ケ月の動向には注意が必要だ。

シンメトリカルフォーメーションの例
シンメトリカルフォーメーション

ボトムアウトすれば7波動のダイアメトリックフォーメーションが完成、条件が整わなければ9波動のシンメトリカルフォーメーションに移行すると見られる。

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