日経平均は5月29日に高値31560をつけたあと、本日30日は保ち合い。
日足チャートでは、5月11日から破線青で引かれたサポートラインにのった状態。現時点ではまだ上昇基調の崩れは見られない。
本年3月安値・26632からの上昇については、新たなパターン、新たなトレンドが始まったのか、それとも既存のパターン(2022年6月を始点とする)の一部なのか、判断の難しいところである。
パターンの完了を見極める条件については、当サイトの「パターン完了の確認条件」に簡略記事がある。
2022年6月から始まる波は、件の記事の中では「高度に複雑なケース・構造が不明瞭なケース」に該当するだろう。少なくともインパルスやジグザグ、フラット、トライアングルといった古典的なエリオット波動パターンではない。
確認条件は、
パターンの中で観測された最大のカウンタートレンドより大きく、より速い動きが出現すれば、これまでのパターンが終了し新規トレンドが開始されたと考えられる。
である。ただし、パターンが拡大バイアスを伴って展開している場合は、絶対的な条件にならない。
今回のケースで言えば、パターン中ここまでで最大のカウンタートレンドは、2022年6月安値・25520から8月高値・29222までの上昇である。これは8.5週をかけて14.5%の上昇幅であった。これに対して本年3月安値・26632からの上昇は、8.5週目までは10.6%の上昇に過ぎない。しかし9.0週目になって+16.1%まで急伸、昨夏の上昇幅を上回った。