日経平均株価波動分析 2023.06.10

6月第2週の日経平均は、7日に32708まで上昇後、翌8日には31420まで下落。ただし週末には32300水準まで回復している。

5月からここまで、当ブログの短期的解釈は少なくない問題をはらんできた。それはおそらく中長期の解釈にどこか修正しなければならない点があることを意味する。たとえばパターンの始点が違っているということが考えられる。

これまでも何度も書いているように、新規パターンは急激な動きを以てスタートする。これに当てはまらないのは、新規パターンが拡大トライアングル(もしくは拡大傾向を伴うパターン)の場合のみである。

本年3月安値で何らかの大きなパターンが終了したのであれば、3月・4月の上昇はもっと急激であったはずだ。しかし実際は、3月の1週間程度の急落を全戻しするのにさえ、1ケ月を要したのである。そして一貫した上昇基調は、遅れて5月半ばから騰勢を明確にすることとなった。

これを上述の新規パターン条件に照らし合わせれば、3月来の上昇は何らかの大きな波がスタートしたとは言えないのである。もしくは始まっているとすれば、拡大傾向を持つパターンしか該当しない。

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