
日足:複合調整完了の見極め段階
4月28日の日経平均は安値26348から高値26876までの動きだった。
27日の記事では
トライアングルのケースでの完了サインとしては、迅速に26日高値26808を超えることが条件。
日経平均株価波動分析 2022.04.27
と述べたが、結果的に26808を超えてきたのでトライアングルが完了した可能性が出てきた。
ひとつ問題があるとすれば、26051からの上昇によるB-Dラインのブレイクが26808~26051の下落(E波)よりもやや時間がかかっているということだ。
通常、トライアングルパターン完了の際には、それが収縮トライアングルであればE波よりも短い時間でB-Dラインをブレイクしなければならない。

ただし今回のケースは(A波が最長となる)収縮トライアングルではなく、C波が最長の「ニュートラルトライアングル」と想定している。

これは収縮トライアングル(A波最長)と拡大トライアングル(E波最長)のあいだに位置し、スラストの急進性も両トライアングルの中間と見て問題ない。

パターン完了の確認条件においては、収縮トライアングルでは、スラストはE波と同等かそれよりも少ない時間でB-Dラインをブレイクする。
いっぽう拡大トライアングルでは、E波を全戻しする場合E波以上の時間を消費する。
ニュートラルトライアングルでの完了確認条件については、寡聞にして私は知らない。
しかしニュートラルトライアングルの位置付けを考慮すれば、スラスト開始時の挙動が収縮・拡大の両トライアングルの中間的な動きか、状況によってどちらかの特性を見せる、と考えてもあながち間違っていないのではないかと思う。
よってB-DラインのブレイクやE波の全戻しに多少の時間がかかったとしても、それを拡大トライアングル寄りの傾向と見れば、ニュートラルトライアングル完了の見方を妨げることにはならないだろう。
ただしこれは現時点での私の個人的な推測であり、より確実な条件としては早期にトライアングル中の最高値・4月21日の27580を超えることが必要だと考える。
そうした条件が達成されない、あるいは再度27日の安値26051を割れるようであれば、想定と異なるパターンが進行している可能性がある。
いっぽう27日でニュートラルトライアングルが完了したのであれば、複合調整の第2フェーズが終了したことになり、第3フェーズが生じないかぎりは3月下旬からの一ケ月に及ぶ長い調整「波(b)」を終えたと考えることになる。
週足:5月上旬のうちに27580を超えるかどうか
4月12日の26304を割れたことで週足チャートの解釈を修正した。

3月安値から4月上旬までの上昇が波(a)。構造は「A-B-C-X-A-B-C」の複合調整(ダブルコンビネーション)。
以後の下落が波(b)。構造はここまでフラット「A-B-C」と見られる。
波(b)完了の確認には、5月第1週、もしくは遅くとも5月第2週の早いうちに27580を超えることが必要になる。
3月安値以来の動きは調整波構造「(a)-(b)-(c)-…」で進行していると見られる。
現時点までの値幅および時間消費の観測からは、トライアングル「(a)-(b)-(c)-(d)-(e)」、ダイアメトリックフォーメーション「(a)-(b)-(c)-(d)-(e)-(f)-(g)」、シンメトリカルフォーメーション「(a)-(b)-(c)-(d)-(e)-(f)-(g)-(h)-(i)」のいずれかのパターンになるのではないかと推測される。
ただしフラット「(a)-(b)-(c)」の可能性もわずかに残る。
サイクル分析については

を参照されたい。