日経平均株価波動分析 2022.05.18

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日足:上昇と下落の力関係に変化か

5月18日の日経平均は高値27053のあと安値26741まで。

5月12日の安値25688からサポートライン(破線緑)を伴って上昇してきたが、それをいったん割り込んだところである。5月6日の高値27072にはわずかに届かなかった。上昇幅こそ4月中旬以降のB波D波を超えてきたが、アクセラレーション(加速)がかかっているとはとても言えない。

5月6日の27072から12日の安値25688までの下落が3.5日かかっているのに対して、25688から本日の高値27053までの上昇は4.0日を消費した。

ほぼ同等の時間量を費やしても27072を奪還できなかったことになる。これの意味するところは、まだまだ上昇の力は強くはないということだ。2707227053の20円弱の差を多少甘く見積もったとしても、上昇と下落の力関係はようやく均衡に近付いたといったレベルだろう。

ただし3月末以来の下落優勢の傾向が変調を来たしてきたのは確かだと思う。おそらくまだG波(あるいはG-H-I)を残しているためあと数日は油断できないが、今後の力関係の変化は注意深く見ていく必要があるだろう。

週足では一足早くボトムアウトの兆候も

5月14日の記事では週足の構造について次のように述べた。

ここまでパターン内における最大の上昇は、4月12日の26304から4月21日の27580までのD波であって、おおよそ1300円幅に近い規模であった。今後これを凌駕する上昇が生じた時点でパターン完了が示唆されるだろう。来週(5月16日~20日)にかけてそれが確認できればG波まで(破線緑)、さらにずれ込むようであればI波まで(破線ピンク)の軌跡を以てパターン終了を考慮することになる。

日経平均株価波動分析 2022.05.14

D波は4月12日から21日まで1.5週かけて1276円(4.9%)上昇した。今回は5月12日から1.0週で既に1365円(5.3%)の上昇なので、3月末からの調整局面では最大・最速の上昇となっている。

ただし日足の箇所でも述べたように、本日の高値27053では5月6日の27072にわずかに達していない。上昇と下落は現時点でほぼ均衡水準だが、今週から来週前半にかけて27072を超えてくるのであれば徐々に上昇波動が力を得てくることになる。

いっぽう仮に27072を超えたとしても来週にかけて上昇が加速しない場合には、調整パターンが25688で完了していない可能性も考慮したほうが良い。これはパターン完了がG波ではなくI波にずれ込むケースである。

つまり7波動ダイアメトリックフォーメーションではなく、9波動シンメトリカルフォーメーションとなる余地が残されている。

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