日経平均株価波動分析 2022.05.21

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日足:(b)波・複合調整

5月20日の日経平均は26769まで反発。

5月12日の25688から18日の27053までの上昇が65.6%リトレース(調整)されたのに対して、27053から19日の26150までの下落も68.9%リトレース(反発)された。上下双方で「61.8%」を超えて互いを打ち消し合う動きとなっている。

3月末から進行する(b)波は、日足ではX波を伴って複合調整を形成中。このうち4月14日以降は二つめの調整波パターン(第2フェーズ)が展開している。内部はB波からF波までが平均3.5日間の周期(3.0~4.0日)で上下動。5月18日からは7番めの波・G波と推定される。これはパターンがダイアメトリックフォーメーションであれば最後の波となる。

仮にG波3.0~4.0日程度を消費するのであれば、23日、24日頃まで軟調ということになるが、そうした周期を逸脱するケースもない話ではない。加えてG波終点が12日の安値25688を更新しない可能性もあるため、G波がどこで終わるのか(あるいは既に26150で終わったのか)を現時点で特定することはできない。

手がかりとしては、4月14日以降の第2フェーズにおいて最大規模の上昇(図中緑のボックス)であったF波を凌駕する上昇が生じるかどうかに注目する。そうした顕著な動きが示されない場合、パターンがH波I波まで継続するかもしれない(シンメトリカルフォーメーションとなるケース)。

週足:(b)波・シンメトリカルフォーメーション

週足は日足に比べてデータが単純化されるので、今回のケースでは日足で複合調整であったものが週足では単一の調整波パターンを見せている(と想定される)。

3月末から5月12日までは「A-B-C-D-E-F-G」と進行してきた。12日から18日までの上昇は3月末以降これまでで最大の規模となったが、それも19日には「61.8%」以上調整されたので、新たな上昇パターンのスタートとは言えない。

結局、調整パターンは「A-B-C-D-E-F-G-H-I」のシンメトリカルフォーメーションに落ち着くと見られるが、現在がH波I波のどこに位置するのかまでは特定できない。

ここでも日足と同様の手がかりを探ることになる。前述のとおり5月12日から18日までの反発がここまでパターン内の最大規模の上昇であったので、まずはこれを凌駕する動きが生じるかどうかを見ていく。ただしH波I波が確定していないため、この物差し(尺度)自体がまだ流動的であることには注意。

現時点で言えるのは、明らかに力強い上昇が生じるまで、われわれは(b)波の勢力圏を脱したとは確認できないということである。

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