日本の株価:今世紀の見通しとその背景としての数百年規模の長期波動

この記事は2022年3月21日付「日本の株価:明治からの長期波動」アップデート、2023年版である。

前回記事に引き続き、調整波による戦後の上昇相場について、第5波ターミナルインパルス(エリオット波動で言うところのエンディングダイアゴナルに相当)を構成する一部であると見ている。

ターミナルインパルスは「:3-:3-:3-:3-:3」(「:3」は調整波の意)の5波動からなる、インパルスの最終波(第5波)である。第5波は終戦後すぐに急騰を伴って始まった。これは新規パターン開始時の特徴的な動きである。

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取引所開所以前の動き(推論)

1878年の取引所開所から戦前まではインパルス第4波の一部を構成していたのだろう。株式相場がスタートしたことで、日本の経済変動の一面が株価という指標を以て表わされることになったわけだが、経済活動そのものは当然ながらそのはるか昔から営まれてきたのである。おそらくは貨幣の流通がそこにある程度のインパクトを与えたと思われるが、微弱ながらも経済的変動や成長というものの発芽を見たのは江戸期よりもかなり前のことであろう。そして江戸期の安定が経済発展(現代的な意味での経済発展とは異なり制約が多いにしても)をもたらし、インパルスを生じたとしても不思議ではない。

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