波と波の時間関係の考察は波動分析に欠かせないものだ。
たとえばインパルス(ターミナルを除く)の第4波は最低でも第3波と同等の時間を消費しなければならない。
これは第1波と第2波の関係においても同様だし、調整波ジグザグとフラットのa波とb波においても絶対の条件である。
つまり、パターンのトレンド波(1、3、a)に対して、それに続くカウンタートレンド波(2、4、b)は必ずそれ以上の時間を消費しなければならない。
トレンド波が短時間・直線的動きによってトレンドを形成するのに対して、カウンタートレンド波は複雑化して時間を消費することでまさにそれまでのトレンドを調整するのである。
よって「第4波」の時間が「第3波」より短い下図の例は全体をインパルスと解釈できない。
このケースでは、当初「第3波」と見られたセグメントに見えないx波(missing x-wave)が存在していると考えられる。
中央にx波を置いてそれ以降をa-b-cとすれば、このb波はa波と同等以上の時間を確保できる。
トレンド波とカウンタートレンド波の関係が成立する。
つまり外見は一見インパルスのように見えるが、波と波の関係性を見れば実は複合調整(この場合はダブルジグザグ)であったということがわかるのである。